メッセージの学び

No.2「メッセージ(説教)の準備」

メッセージの種類

講解説教
まとまった書簡を書かれている順番に解釈し、真理を明らかにしていきます。その書簡が書かれた時代背景や文脈を大切にし、帰納的に学んでいくものです。
テキスト説教
ひとつの聖句だけを取り出し、単語ごとに聖書全体の教えから解釈し、真理を引出ます。前後の文脈を配慮しなくても、絶対的真理である箇所を選ぶことが重要です。
題目説教
人生のあるテーマを選び、それについて聖書がどのように教えているか、適当な箇所を選び、肉づけしていきます。例:仕事の意味、子育ての知恵、老いの祝福
伝道説教
未信者、求道者に対して、福音をわかりやすく語ります。聴衆の年齢層や関心を考慮して、テーマや題材を考えます。講解説教、テキスト説教、題目説教の形をとっても可能です。

テキスト説教の準備

《例》

「子どもたちよ。主にあって自分の両親に従いなさい。これは正しいことなのです。」

エペソ人への手紙6章1節・新改訳2017

「子供たち、主に結ばれている者として両親に従いなさい。それは正しいことです。」

同・新共同訳

聖書研究

① 聖句を繰り返し読んで、心に起こる疑問や調べてみたいことばを考えます。

  • 「子どもたち」の年齢、信仰の有無
  • 「主にあって」の意味
  • 「従う」とは、どういう態度か
  • 「正しい」の意味

② 聖書の並行箇所や、この節の後に続くみことば、他の関連したみことばを読みます。

聖書の欄外引照・注を利用

  • 「子どもたちよ。すべてのことについて両親に従いなさい。それは主に喜ばれることなのです。」(コロサイ3:20)
  • 「『あなたの父と母を敬え。』これは約束を伴う第一の戒めです。『そうすれば、あなたは幸せになり、その土地であなたの日々は長く続く』という約束です。」(エペソ6:2,3)
  • 「あなたの父と母を敬え。あなたの神、主が与えようとしているその土地で、あなたの日々が長く続くようにするためである。」(出エジプト20:12)
  • レビ19:3、20:9、申命記5:16、21:18~21、27:16、箴言20:20、マタイ15:4~6、19:19、マルコ7:10~13、10:19、ルカ18:20、ルカ2:51~52、ヨハネ2:1~5、マタイ12:46~50、ヨハネ19:26~27

③ 関連聖句をよく読んで観察し、聖書時代の教えや意味を考えます。

  • レビ記、申命記では、父と母を恐れるべきであり、両親をののしる者やあくまでも強情で逆らう者は石打ちで殺されるべきだと教えている。
  • イエスは、口伝律法で「父母に差し上げるべき物は神へのささげ物になりましたと言えば、それで父母を敬う必要はない」と教えていることに対して、大変憤られた。
  • イエスは律法にあるように、ナザレにおいて、両親に仕えられ、神と人とに愛された。
  • 公生涯に入られたイエスは、母や兄弟に対して一定の距離をおいており、「神のみこころを行う者がわたしの家族である」と教えられた。
  • イエスは十字架上で、母マリヤのことを心にかけ、弟子のヨハネにゆだねた。

④ 現代に適用できる普遍的真理をくみ取ります。

注解書などを利用して、疑問点を調べてもよいでしょう。この段階で、ネット上の他人のメッセージを聴くことはお勧めしません。

  • 「子どもたち」とは、「主にあって」とあるので、クリスチャンの子どもである。そうでない子どもに対しては、配慮をもって語る必要がある。
  • この命令をパウロは、クリスチャンホームを念頭に書いているという説もあるが、そうではない場合も考えられる。どちらにしろ、親がキリストの教えに反することを命じてきた場合の従い方は課題である。
  • 「従う」とは、まず神の愛(十字架に表わされたイエスの愛)を受けとり、それゆえに神の命令に喜んで従うので、両親に従うことも可能になるのである。
  • 「従う」とは、両親を「愛し敬う」ことの結果として行動にあらわれることである。
  • 「両親に従う」ことは、イエスご自身も尊ばれ、模範を見せて下さったことで、私たちにとっても、人間関係の第一に重要視されることである。
  • 「従う」ことの中には、イエスのように「仕える」という意味合いも含んでいる。
  • 「両親に従う」ことは、まず神が選ばれ、権威あるものとして定められた親であるがゆえに従うという霊的秩序に立つことである。
  • まだ信仰のない両親にも従順であることは、みことばの力を証しすることになる。
  • 「両親に従う」ことは、家庭内の秩序だけでなく、社会的な面でも、権威者に従うという意味合いも示唆している。

個人的適用(キリストと出会う)

説教を作る前に、まず自分自身の親子関係を黙想してみましょう。物心つく頃から、親に対してどういう態度できたかを思い出しましょう。どんな時、従順であったか、反抗的であったか。それはなぜだったと思うかなど。それが親の罪のゆえであれば、キリストにあって赦し、自分の罪が示されたら悔い改め、主の赦しと癒しを受けとりましょう。そのことを両親に伝えるべきかどうかを祈り、聖霊の導きに従いましょう。すぐに解決できない問題の場合は、意識して祈り続け、取り組む決断をしましょう。

《個人的な悔い改めの例》

  • 両親には何でもしてもらうことを当たり前と考えて、感謝をすることがなかった。
  • 家事や仕事を手伝うのに、いやいやながら従っていた。
  • 父親の弱さや欠点ばかり探して、自分の親として尊敬することが少なかった。
  • 貧しさゆえに、母が洋服を手作りしてくれたのに、ありがたいと思わず、貧乏はいやだと考えていた。
  • 洗礼を受けることを親兄弟には知らせず、事後承諾であった。
  • 私が献身のために仕事をやめることが、母にとってはどれほどの苦痛であったかを配慮できなかった。
  • すべては「信仰がなければ神に喜ばれることはできない」とみことばを使って裁き、ありのままの母を受け入れることができなかった。
  • 時間も心も「すべては神さまにささげたから」という口実で、母への愛の表現もなく、仕えることもしなかった。

メッセージの作成

学んだ真理の中から、メッセージを語る対象に合わせて、最もふさわしいと思うポイント(中心的真理)を選び、メッセージを書きます。その際、以下のことに留意しましょう。

  • 話は、現実的問題から始まり(導入)、みことばを説き明かし(本論)、現実的適用(結論)で終わります。
  • 本論のポイントは明快であることが大切で、2つか3つに絞ります。
  • 例話や証しを入れると、より具体的でわかりやすくなります。
  • 話の内容によっては、視覚教材を使用すると効果的です。(但し、強調したいことを表現する場合に限る)
  • 子どもたちの霊的環境の違いに配慮します。(まだ両親も子どもも信仰がない場合、両親はクリスチャンで、子どもはまだ信じていない場合、両親は信仰がなく、子どもだけがクリスチャンである場合)
メッセージの学びNo.3に続く…

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