腹話術伝道の学び

No.13「人の心に届くことば」

「知恵ある者のことばは突き棒のようなもの、編集されたものはよく打ちつけられた釘 のようなものである。これらはひとりの羊飼いによって与えられた。」

伝道者の書12:11

腹話術に対する人々の期待や先入観は、「笑い」であったり、「楽しみ」であることは、前回 学びました。しかし、皆さんがクリスチャンであるなら、人々に提供する腹話術の世界は、神な き世界で披露されるものとは、本質的に違うものであるはずです。まことの創造主を認めない進 化論者に、人間存在の価値や人生の意味を説くことはできませんが、クリスチャンだけは、それ らについて語ることが可能です。なぜなら、「わたしが道であり、真理であり、いのちである」 というお方が共にいて、教え導いてくださるからです。

ですから、皆さんが腹話術を通してどんな話をしようとも、その内容には、神の人間に対する 愛と慈しみ、恵みがあふれているはずです。もし、そうでなく、退屈な話になってしまい、人々 の関心や興味を起こさせることができないとしたら、その原因は、皆さんの信仰の問題ではな く、「人の心に届くことば」に対する研究不足かもしれません。腹話術台本には、「選ばれたこと ば」「適切なことば」が必要なのです。(伝道者12:9,10参照)

その研究の第一歩として、今でもベストセラーになっている、デール・カーネギーの『話し方 教室』『人を動かす』等の本には、“人を惹きつける話し方”のポイントが書かれていて、大変参 考になります。これを、私なりに腹話術台本の書き方に適用してみましょう。

  • 学びや経験によって、そのテーマについて、話す“資格”があること 。

    あなたは何について特に経験豊富ですか。今まで、どんなことについて学んできましたか。 (学校に行ったかどうかは関係ありませんが)あなたが一番話しやすいのは、自分で学び、経験 してよく知っていることに違いありません。そういうテーマなら、聴く側も耳を傾けてくださる でしょう。そのような自信(確信)のある事柄について台本に書き出してください

  • 自分自身が感動して、他人と分かち合いたいと思っていること 。

    話している本人が、その内容に感動していないなら、話すこと自体退屈ですし、熱も入りませ ん。当然、聴いている側も興味を持てません。

    あなたが、心から感動したこと、「これを誰かに伝えずにはいられない!」という内容の話を題 材にして台本を書いてみてください。それなら、その思いは相手にも伝わるでしょう。

  • 聞き手にとっても「聞いて良かった。益になった。」と思えるような話 。

    話している本人だけが興味をもっているような個人的なことでは、聴き手の関心を得ることは むずかしいでしょう。聴き手にとっても、「今日はいい話を聴いた。来て良かった」と思えるよ うな内容であることが大切です。

これらが3原則ですが、「人を惹きつける」だけでなく「人の心に届く」話となると、これに 加えてもう少し踏み込んだ視点が必要かもしれません。

それは、ひとことでいうと、「聴き手の立場に立つ」ということだと思います。それは、相手が 今、どんな生活をし、どんなことを考え、どんなことを感じているか・・・彼らにとって、この 話はどう心に響くか・・・共感できるか、反発するか・・・そのようなことも感じ取りながら、 話しかけることが必要なのです。ですから、単に“話がうまい”だけでは、不十分なのです。「相 手の心に向かって心から話す」―この姿勢ではないでしょうか。

人は「ことば」を使って話しますが、伝わるのは「心」です。心は目に見えませんが、その心 を一番見ておられるのは目に見えない神様です。

私たちは、目に見えるかわいい人形やパペットを同労者として、耳に聞こえる「ことば」を発 しています。見ている人々もまた、目に見える姿、耳で聞こえる「ことば」で反応しています。 けれども、見えない世界では、互いの「心」が動いているのです。その「心」を正しく導いてく ださるのが、羊飼いイエス様の“突き棒”なのです。イエス様が私たちに語って欲しいと願ってお られる「ことば」をいただいて台本を書くなら、その内容は揺り動かない力強いものとなるで しょう。

2012年6月8日

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