腹話術伝道の学び

No.40「演技を吟味する」

「あなたがたは、信仰に立っているかどうか、自分自身をためし、また吟味し なさい。それとも、あなたがたのうちにはイエス・キリストがおられることを、 自分で認めないのですか― あなたがたがそれに不適格であれば別です。―」

Ⅱコリント13:5

みなさんは、自分が腹話術を演じる時に、何か記録を残していますか。もちろん自分で は何もできませんが、親しい方にビデオを撮っていただいたり、録音していただくことは、 後々の研究のために大変役に立つものです。(ここで、写真撮影については、記念になった り、ちらし作りや雑誌への掲載時に必要ですが、今回の論点からははずしておきます)

私自身は、40年前に腹話術を始めた当初から、毎回ノートに「奉仕記録」を書いてき ましたので、それによって、日時、会場、集会名、出席者人数、演じた内容と時間、そし て特記すべき反響や自己反省などがわかります。これは何年も経って同じ教会を訪ねる時 の参考にもなりますし、何時頃、どんな台本を何回くらい演じていたか等、色々な角度か ら演技を振り返る資料ともなります。けれども、このような記録は、とかく、主観的な視 点に偏りがちになりますので、さらに客観的な見方というものが必要になってきます。そ のためには、やはりビデオ収録が一番でしょう。たとえ本格的なものでなくても、多少ア ングルのバランスが不十分でも、とにかく、誰かに撮影していただくことは非常に助かり ます。

ただし、多くの人は、演じている間にカメラを向けられると緊張しますから抵抗があり ますし、さらに、そのビデオ(DVD)を演じた直後に自分で見るというのは、大変勇気 のいるものです。私自身、公のライブはもちろんプロの方に撮影していただきましたし、 諸教会でも記録としてビデオ撮りを許可したこともありますので、かなりの本数のビデオ があるのですが、お恥ずかしいことに、そのほとんどをしっかり見ることができませんで した。これは、大変な損失であったことを今さらのように後悔しています。

先日、あるきっかけがあって、30年前のステージのDVDを見ることになりましたが、 そこで、自分自身の演技がいかに未熟であったかということを発見して、ひとり赤面して しまいました。今日は、その体験を通して気づいたことをみなさんにお分かちして、参考 にしていただければと思います。

技術の基本をチェックする

まずは、腹話術の技術の基本をひとつひとつ確認していきましょう。人形の頭声はしっ かり出ているか。リップコントロールが甘くないか。リップシンク(打音)は正しいか。 この3つのことは、観客にとっても大変気になりますので、まずは注目してください。私 の場合は、リップコントロールが最悪で、今の時代には通用しないほどのものでした。こ れは、初めにどう指導されたのかということと無関係ではありませんが、しかし、気付い た時点で、あくまでも自分の努力が問われることなのです。

台本の内容はどうか

上記の技術の基本がたとえすばらしくても、話の内容は命取りです。つまらない冗談を 言っていないか。結局何を言いたかったのか。観客には何が伝わったと思うか。演じる側 から観る側に立って、あらためて受け止めてみると、「自分ではこのことを伝えたつもりだ ったけど、他のことが印象に残った」など、違った感覚で捉えることができます。

台詞にあった人形の動きと術者の表情はどうか

演技する側は、人形を動かしているつもりでも、観客からは「全然動いていない」「動き が不自然」など、案外気が付くものです。少なからず、人形の動きに癖があるということ に気付くでしょう。おまけに、術者の顔の表情や語り方、手の動かし方なども、演技の一 部ですから見逃せません。全体的に見て、何か欠点が見つかったら、謙虚に受け止め、早 く修正するようにしましょう。

このように、自分の演技を振り返って、客観的に分析し、悪いところを発見したら、す ぐにも立て直す努力が必要なのです。これは単に技術的な問題ではなく、霊的な作業でも あると私には思えてなりません。

2017 年5 月26日

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