腹話術伝道の学び

他の分野から学ぶ①

-脚本と演技の関係-

「探しなさい。そうすれば見出します。」

マタイの福音書7章7節

私たちは、ゴスペル腹話術を志している者ですから、聖書台本研究はとても大切です。それで、これまで、かなりの時間を費やして、聖書研究からメッセージの仕方、そして聖書台本作成まで学んできました。けれども、みなさんの中には、「メッセージだけでも難しいのに、それを台本にするのはもっと難しい」と感じた方もおられるかもしれません。神さまがこれほど楽しい賜物をくださったのに、どうして苦しくなってしまうのでしょう。それは、聖書台本だけをじっと見つめているので、つい近視眼的になり、思考が停止してしまうからだと思います。

そこで、これからしばらくは、一度聖書台本の世界から目を話して、他の芸術的分野から学んでみたいと思うのです。といっても、今はコロナ禍で、あらゆる分野の活動がストップしています。そこで、一番簡単な学び方として、毎朝見られる「朝の連続テレビ小説」(通称「朝ドラ」お昼に再放送)を通して、どんな研究ができるかをご紹介したいと思います。

脚本がいのち

テレビドラマというのは、俳優たちが役になりきって演じている姿が目立ちますので、つい忘れがちですが、彼らはみんな「本(脚本)」にそって演じているのです。(少々のアドリブはありますが)ですから、脚本そのものが物語のいのちであって、俳優はそれに従っているにすぎません。「この場面のこの台詞は良かった」「なんでこういうふうな展開になるの?」などと感じる時、物語そのものを紡いでいる脚本家のことを考えてください。きっとその人の創作理念や人間観、人生観など、たくさんのことに気が付くことでしょう。それがたとえ聖書の価値観とは違っても、とにかくは受けとめ、その脚本家が表現したいことをどういうストーリーで展開しているか、という点から分析してみてください。これは腹話術台本を作成するときにも、大いに役立つと思います。

俳優の演技も大切

今、脚本がいのちだと言いましたが、実は脚本と俳優の演技はどちらも重要です。確かに、俳優がどんなにすばらしくても、脚本そのものが悪ければどうにもなりません。しかし、脚本がすばらしくても、俳優にそこまで演じる力がなければ、これもまたドラマとしては成り立ちません。そういう点では、腹話術も台本がいのちではありますが、それをどう演じるかというのもいのちとりになると言えるわけです。

どうか、朝ドラを見る時は、俳優の台詞とその言い回し、間の取り方、動作、表情、他の人物との掛け合いなど、しっかり観察してみてください。きっと人形の動きや台詞の言い回しのために参考になることがあると思います。

朝ドラファンの声を聞く

テレビは常に視聴率が気になるものですが、どんなに低い視聴率でも、“朝ドラファン”という人たちがいるものです。彼らが何をどう見て、楽しんでいるか、という声を聞く(ネット上の反応など)のも、大変参考になります。私たちが、うっかり聞き逃したり、見逃したりした点を、彼らは鋭く観察して味わっているのです。そういう点では、「相手にどう伝え、楽しませ、感動を与えるか」ということを考えさせられます。それも腹話術にとっては大切なポイントでしょう。

テレビドラマと腹話術の違い

最後に、この点は心得ておくべきことですが、テレビドラマは、あくまでも撮影したものを編集しているということです。舞台設定、道具係、音響照明担当、監督、演出家、編集者等々の力を結集した総合芸術ですから、私たちの生の腹話術とは根本的に違います。それでも、たくさんのことを学べますので、是非取り組んでみてください。朝食、昼食を食べながらではなく、しっかりと集中して、15分間は何もしないで、というくらいの姿勢で味わってみましょう。

2021年9月23日

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