腹話術伝道の学び

土台を据えて

「…その土台とはイエス・キリストです。だれかがこの土台の上に、金、銀、宝石、木、草、藁で家を建てると、それぞれの働きは明らかになります。…」

コリント人への手紙第一 3章11b~13節

今年はコロナ禍が早3年目となりました。本当に思いがけない展開で「早く収束してほしい」とはすべての人の願いです。もちろん、たとえ下火になったとしても、生活は以前のようには戻らないかもしれませんが、人間の思いを超えた道に導いて下さる主に期待したいものです。

さて、この渦中にあって、みなさんは、腹話術に対してどのように向き合っているでしょうか。

多くの“表現者たち”が苦悩しているように、みなさんも奉仕の場がないと、台本作成も本気になれないし、練習にも力が入らないことでしょう。けれども、その気分のままに落ち込んでいたら、いざ「お願いします」と言われた時、喜んで引き受けることもできませんし、第一、腹話術の技術は着実に後退してしまいます。ですから、今こそ信仰を働かせて、必ず来るに違いない“出番”に備えて、毎日なすべきことを確認しておきましょう。

それは、特別変わったことではありません。むしろ初心者講習会で教わった「腹話術の基礎」に立ち帰り、しっかりとその「土台」を据えることなのです。

腹式呼吸

腹式呼吸というのは、腹話術師だけに必要なことではなく、語る、歌う、演奏する、演じるなど、特に人前に立って表現する人には、誰にでも大切な要素です。横隔膜と腹筋を用いた呼吸法は、声を出す前に、まず身体で覚えなければなりません。そのためには、毎日短い時間でも、トレーニングすることが不可欠となります。「毎日5分」と思って奮起してください。

発 声

声楽家にとっては、発声法の取得には10年かかると聞いたことがあります。腹式呼吸法で息をしっかり腹筋で支え、自由自在に声を出すには、それくらいはかかるのでしょう。ましてや、腹話術師は自分とは違った人形の声(頭声)を出さなくてはなりません。さらに、他のキャラクターのために違った声を出す人は、もっと練習が必要になってきます。毎日のルーティーンとしてこの訓練をしないまま、いきなり演技に入ったら、喉に不必要な力が入ったり、のびやかな安定した声を出すことはむずかしくなります。

リップ・コントロール

コロナで、毎日マスクをしているみなさん。いつの間にか、リップ・コントロールが甘くなってしまったと感じていませんか?リップ・シンク(打音)はもちろん、とにかく、腹話術とは「唇を動かさないで声を出す」芸なのですから、リップ・コントロールは、何年たっても、鏡を見ながらセルフチェックをしていなければ、必ず形が崩れてしまうものなのです。

確かに、かつての名優、エドガー・バーゲン(人形はチャーリー・マッカーシー)のように、よく見ると、結構唇が動いている、という場合もありますが、このような人はそれを感じさせないほどのキャラクターと台詞に力がありますから、例外だと考えなくてはなりません。今の時代は、子どもでも腹話術がどういうからくりになっているかは、ちゃんと知っています。(昔のようにテープレコーダーを使っているなどと考えることはありません。)彼らをがっかりさせないためにも、仲間同士で注意し合うことも必要でしょう。

このように、腹話術の土台は、「腹式呼吸」「発声」「リップ・コントロール」なのです。これがしっかりできていないのに、台本をあれこれ考えても、決して良い演技者にはなれません。キリストという土台の上にそれぞれのクリスチャンの人生が建て上げられるのと同様に、腹話術師として、今こそ土台を据え直していこうではありませんか。

2022年2月25日

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